政治家、ゼネコンが暗躍する石原カジノ構想の波潤万丈


 

 

 石原都政の目玉プロジェクト「お台場カジノ構想」。
 
  99年5月の発表以来、なかなか具体案が見えてこないプロジェクトに、キナ臭い話が聞こえてきた。

  「政治家・ゼネコン・広告代理店の4者で、水面下の準備が着々と進行中です」と語るのは『ラスベガスの 挑戦』(朝日ソノラマ刊)の著者・井崎善治氏。都市計画の観点から長年ラスベガスを研究してきた専門 家だ。

  また、別の関係者は「建設族の親分、亀井静香が首を突っ込んでいるようですね。石原都知事とのパ イプも太く、官僚や暴力団関係者を巻き込んだ複雑な構図を形成しています。候補地も、お台場の可能性は低い。利権絡み以外に考えられないような"荒れ地" に建設する案が有力」と語る。

  しかし、小泉内閣の誕生 で見込み違いも生じてきた。 「政官財の癒着でカジノ構想をゴリ押しする束京都の手法は極めて従来型で、小泉内閣の改革路線に合致しにくい。逆に、市民運動的な盛り上がりを見せる秋田や石川のほうが、地域活性化という大義名分が立つ」 (前述・井崎氏)

 そう、カジノ構想は何も石原都知事の専売特許ではない。

  前述の秋田や石川、また宮崎に沖縄など、全国の7カ所が動きを見せている。

  96年から秋田県雄和町で独 自の「イーストベガス構想」を・主張してきたイーストベ ガス推進協議会の代表・長谷川敦氏は 「都の『財政再建』という目先の目的ではなく、地方都市の復興を主眼に考えたほうが中長期的には高い経 済効果をもたらすはず」と東京都の方針に異を唱える。

 ともあれ、カジノ法案の成否のカギを握るのは、あくまでも官僚だ。 「サッカーくじを文部省(現・文部科学省)が奪ったように、省庁間での熾烈な利権争いは必至。また、こうした中央の動きは、地域振興を考える自治体とも利害が対立する」(前述・井崎氏)

  やはり、カジノ構想実現は遠い将来の話なのか。 「大義名分さえつけば、急転直下もある。サッカーく じを"スポーツ振興くじ"として文部省が売り出す国 ですからね」(井崎氏)

 石原都知事はカジノ実現で1万人の雇用創出がある とし、失業者の受け皿になることを強調している。確 かに、東京にラスベガスの半分程度の施設ができるだけでも、年間3兆円もの経済効果が期待される。景気回復への最終兵器になり得るだけに、公正な進め方を 願うばかりである。